韓国ドラマ「天国の階段」を観て
2003年 韓国SBSで放送
最高視聴率45.3%を記録
配信全22話(1話約60分)
「簡単あらすじ」
幼馴染のチョンソとソンジュは子供の頃からお互いに恋心を抱いていた。
ソンジュはグローバルグループの御曹司で チョンソは大学で建築学を教える教授のひとり娘だった。
しかし チョンソの母親が病気で亡くなり 父はその後女優と再婚することになる。
継母には連れ子の兄妹がいた。
チョンソと同学年の妹ユリ、無口で絵ばかり描いている兄テファ。
5人が暮らすことになるがそこからチョンソの辛い日々が始まる。
継母とユリには虐められ 義兄テファと居る事が多くなるが、テファは何故が屋根裏部屋に追いやられる。
愛するソンジュは留学をするがチョンソも遅れて渡米するはずだった。
だが ユリの嫉妬から果たされず二人は離れ離れになる。
やがて月日が流れチョンソとソンジュは再会を目の前にするが またもユリの妨害に遭う。
ユリはソンジュに会いに行くチョンソに、我慢できず 無免許な上しかも、飲酒状態でありながら父の車を運転して追いかける。
そして チョンソを跳ねてしまった。
動転しながらも病院に着いたユリはチョンソを隠す事を思い付く。 同じ時に大事故が起こり其処に身元不明の女性の遺体があった。
偽装を思い付いたユリは チョンソの持ち物をその遺体の傍に置いた。
顔が損傷していたその女性は持ち物からチョンソであると判断された。
実際のチョンソはユリの実父の元へ運ばれた。
ソンジュはチョンソの死亡を受け再び渡米した。
それから5年後…
未だにチョンソを忘れられずにいるソンジュは、ある日彼女にそっくりな女性に出会う。
夢中でその人を追いかけるが、別人だと言って彼から逃れる女性。
実はその女性は 5年前の事故が原因で記憶を失くしていた チョンソだった。
そしてチョンソの側にいたのは義兄のテファ…
なぜテファと一緒なのか ?
更にユリはソンジュの婚約者として彼の傍らにいた。
チョンソの記憶は戻るのだろうか
ソンジュとチョンソはどうなっていくのか・・
感想
これは20年前のドラマでしたが 面白かったです。
悲しいけれど 一途な想いを貫いた ラブストーリーでした。
チョンソは悲劇のヒロインでしたね。
愛情豊かに育っていたのに、母の死と父の再婚で環境が一変しました。
後妻の母親は実子のユリを兎に角お金持ちに嫁がせたいのです。
そして実母でありながら、なぜか兄のテファには冷たいのです。
ユリはチョンソに強い嫉妬心を持っています。
チョンソとソンジュの仲を知っていながらふたりを引き離すんですよね。
ソンジュは 死んだと思っていたチョンソに出会うけれど、別人だと言い張るその女性をかなりしつこく追いかけます。
けれど 記憶を失くしているチョンソは別の名前で生きていましたが、あまりのソンジュの態度に少しづつ疑問を持つようになるのですね。
ソンジュとチョンソは本当に愛し合っていたのです。
記憶が戻った後のシーンでは
ふたりでいる時には、まるで子供の頃のようにからかったりじゃれ合ったりしているのです。
プレゼントのシーンでは、空の箱の蓋を開けてそこに握った手のひらを置き、パっと広げて箱の中に何かを 入れるのです。
でも目に見えるものではないのですね。
ソンジュからチョンソへの贈り物は
「信じる心・希望・愛」でした。
チョンソはそれを受け取りお返しに手のひらから箱の中に入れたのは
「感謝」でした…
蓋を閉じてソンジュに渡します。
でもこの「感謝」をプレゼントした後には 悲しい結末が待っているのです……
ソンジュとチョンソのすれ違いや 微妙な距離感もありました。
まだソンジュが記憶の失くしたチョンソに出会う前の事です。
どちらかが顔を上げている時には、もうひとりは下を向いているとか、すぐ後ろや横にいるのに気が付かないとか、地下鉄の向かい側にいたりとか。
お互いの車が並んだ時などは、ソンジュが何気なく隣の車を見ると そこに乗っていたチョンソは何かを拾う為に下を向くのです。
そして今度はチョンソが隣の車を見ると ソンジュが反対側へと顔を向けているのです。
もどかしいすれ違いです。
あと少しで愛する人に気が付くのに!と思ったりもしましたね。 (^^ゞ
義兄の兄のテファは強くチョンソを愛していましたが、それはとても辛い気持ちでした。
どんな時でもチョンソの周りにいて彼女を守っていたのです。
でもチョンソの気持もよく理解していたので 見守るしか出来ないのですね。
このテファの愛に応えられないチョンソも苦しそうでした。
テファがチョンソの為にと取った行動は凄まじく強い愛を感じましたね。
そして、誰よりもチョンソのしあわせだけを願い、それが自分の幸せでもあるというような「捧げる愛」を見せたと思います。
けれどかなり切ないです…
ソンジュとチョンソには合言葉のようなものがありました。
子供の頃、留学の為に離れる事になりましたが、その時ソンジュからペアのネックレスを送られます。
ふたつのネックレスを合わせるとひとつの形になるのです。
その時に
「思い合えば どんなに離れていても 最後には必ず会える」と言い合うのです。
チョンソが記憶を取り戻した時には、ふたりだけに分かる そのネックレスと言葉で確認したのです。
「私はあなたの探している女性ではない!」とソンジュを突き放していたチョンソに対しても彼は諦めませんでした。
しかし その後 記憶を取り戻したチョンソが 今度はソンジュの前で 「私はチョンソよ」と涙ながらに訴えるのですが そんな彼女の姿に対して 彼はそれまでの自分の態度や言葉が彼女をこんな風に追い詰めてしまったのだと チョンソだと思い込ませてしまったのだと心を痛め 離れる事を決心するのです。
なかなかスレ違いが終わりませんね。
後半とてもいいシーンがありました。
かなり泣きましたね。
チョンソに襲い掛かる不幸は、どれも命に関わる重大な事ばかりでした。
でも 彼女を一途に愛し 守ってきた人がいました。
何があっても彼女を見捨てる事なく 安心を与えてくれた人がいました。
その人の愛は本当に悲しかったですね。
ドラマの中でソンジュとチョンソが映画を
観るシーンがあるのですが その作品のキャッチフレーズが
~ 愛とは決して 後悔しない事 ~
なんです。
それは チョンソが好きだという映画で 彼女は号泣しながら観ているのですね。
子供の様に泣きじゃくっているのですが
その言葉を彷彿とさせる様な 結末になっていたと思いますね。
全体に感情表現が激しめでしたけれど週末一気に観終えました。
天国という言葉がよく出て来るのも このドラマの伏線になっていたのかもしれません。
ソンジュとチョンソとテファの愛の物語でしたね。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪