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韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」を観て

2024/10/05
 
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りこです。 北海道在住 猫好き・ お笑い・韓流ドラマ・ 野球・音楽・散歩・掃除が好きです。
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2021年

配信全24話(1話約35分)


簡単あらすじ

共同住宅に住む女性を襲う”赤い帽子”事件を追う警察はおとり捜査を開始したが未だ犯人逮捕には至らなかった。

巡査部長のソン・ハヨンも捜査にあたっていた。

事件は年を跨いで10ヶ月も続いていて被害者は12名に上る。

模倣犯も現れ捜査は更に混乱し難航する。

鑑識係長のクク・ヨンスは科学捜査チームの必要性を上層部に訴えていた。

しかしどれ程 説明しても理解を得られず門前払いの状態だった。

ある日 殺人事件が起き被害者の恋人が取り調べを受けた。

男はハヨンの同級生でもあった。

彼は犯行を否認していたが 刑事の暴力的な取り調べの中で自白を強要され逮捕された。

時を同じくして”赤い帽子”の犯人が緊急逮捕された。

男は犯行を認めた。

所内で刑事の取り調べを受けていた”赤い帽子”の犯人は殺人事件で逮捕された男を見て 「あいつは犯人じゃない」と呟いた。

その言葉を聞き逃さなかったハヨンだったが 友人の無実の証拠も掴めずその後刑が確定し 殺人事件の捜査は終結した。

しかし1年後その事件の真犯人が見つかった。

ただそこに至る迄の捜査でハヨンは”赤い帽子”の犯人と面談し あの発言の意図や罪を犯す心理等数回に渡り聞き取りを行っていた。

それが知られ社会的に問題になり真犯人逮捕後 警察は犯罪者に助言を求める無能ぶりを見せた 真犯人は受刑者が見つけた等と非難を受ける。

その責任を取る形としてハヨンは所属警察署を離れる事になった。

異動先では捜査刑事ではなく「犯罪行動分析チーム」のソン警部補としての就任だった。

以前から科学捜査チーム設立を望んでいたクク・ヨンスの誘いを受けたのだった。

感想

見ごたえのあるドラマでしたね。

韓国初のプロファイラーの方をモデルにされた様ですが 派手な逮捕劇や恋愛関連もなく落ち着いていてメッセージ性の強いドラマだなと思いました。

クク・ヨンスは犯罪者の心理や行動等の調査によるデータ作りの必要性を訴え 専門部署を設けて欲しいと上司に持ち掛けていましたね。

ですが未経験の不安という点もあったかと思いますが 難色を示す上層部でした。

しかしヨンスは光を見つけたのですね。

友人が冤罪を掛けられた事件の真犯人逮捕の際 捜査段階でハヨンは刑務所へ出向き犯罪者の男に面談し助言を得た形になりました。

犯人逮捕後それが問題となりハヨンは責任を取るのですが ヨンスはその彼の行動に目を付けたのです。

世論が 犯罪者に助言を求める等 警察の失態だと騒いでいて上層部は対応に頭を抱えていたのですが ヨンスはハヨンの受刑者への面談を「行動分析」の為に必要だったという理由を作ったのですね。

そうすれば上層部も世間に対して説明が出来ると言うのです。

それをきっかけに分析チームが出来るかもしれない。しかしそこにはハヨンの存在が欠かせないと。

更にヨンスの強引な点はハヨンこそプロファイラーの資質があると見抜いた事でした。

彼が受刑者に会いに行き犯罪者の心理を知ろうとしたその精神的方向性を「犯罪行動分析」の適任者だと熱弁するのです。

それでもハヨンはプロファイラーが何たるかも知らない段階でヨンスの言葉に頷けるはずもないのですね。

しかしヨンスの熱意に以前渡された本を読み彼はプロファイラーへの道を歩き出すのです。

異動先の警察署に儲けられた「犯罪行動分析チーム」は半地下の薄暗い部屋でした。

ヨンスはチーム長として ハヨンはプロファイラー  統計分析官としてウジュという青年が加わり3人のチームがスタートしたのです。

幼児誘拐殺人事件が起こりました。

行方不明になった時点で親は警察に相談したのですが 事件になっていない事で探しても貰えなかったのです。

そしてある朝 バラバラに切断された遺体の一部がゴミ捨て場の中で発見されたのです。

犠牲者は警察へ相談に出向いていた両親の子供でした。

機動捜査隊(機捜隊)との情報共有を願い出た分析チームでした。

しかし機捜隊のチーム長は彼らを拒むのです。

犯罪予防の為にも分析の手掛かりを掴みたいハヨン達に対して 予防より解決を求める刑事との考え方の違いを知るのです。

また分析チームの役割がまだ認知され渡っていない現場では 彼らの現場検証に難色を示していたのですね。

はっきり言って邪魔者だったのです。

しかしそれで諦めるヨンスとハヨンではありませんね。

どれ程拒否されてもなんとか入り込み手掛かりを見つけ犯人の分析を行って行くのです。

その結果 分析チームの見解が伝えられるのです。

切断された断面がきれいだった。

入れられた袋が二重だった。

各部位ごとに分別されていた。

捨て置かれた各場所が近かった。

これらの点から犯人は移動手段を持たない。

刃物を扱う仕事に就いているか過去に就いていた。

例えば食肉処理業やそれらを扱う店に勤務経験があるか店主。

ブロック分けしている点からも几帳面である。

現在無職の可能性。

こうして犯人像を絞るのです。

数か月後幼児誘拐殺人の犯人が逮捕されました。

分析チームのデータにより近い結果だったのです。

機捜隊のチーム長も徐々に彼らの言葉に耳を傾ける様になって行くのです。

その後裕福な高齢者を殺害する連続殺人事件が発生するのです。

更に別件ではレジャーナイフで女性を狙う刺傷事件から 被害者が生存している事に不満を持つ犯人はより確実に殺す為に凶器を変え犯行に及ぶ殺人事件が発生するのでした。

ハヨンとヨンスは刑務所での面談を続けます。

しかし異常な感性を持つ男たちの言動に自分の精神を保つのが難しくなるふたりでした。

犯行の動機や殺害方法 また遺体の遺棄方法等詳細に記録するのですね。

中には遺体を23個に切断した犯人との面談の時 犯人は24個だと自慢気に伝えたのです。

そのひとつが被害者の舌だと言うのですね。

ハヨンとヨンスは思わず顔をしかめ怒りを抑えながらその舌をどうしたのかと聞き続けるのです。

こうして異常な人間の心理や方法を聞き取りする度にふたりは精神的苦痛を味わうのです。

ハヨンは事件が起こる度に次の犠牲者を出す前に犯人を捕まえたいと強く思い 犯人の心理により近づく方法を取る様になるのです。

実際の犯行時刻に現場へ行き凶器を持参し 犯人になり切ってみるのですね。

それは何かに取り憑かれた様な異常な行動になるのです。

周辺住民から不審者としての通報が入る程だったのです。

そんな彼の様子に不安を抱き始めたのがヨンスでした。

犯人に成り切ってみただけで誰も傷つけたりしないというハヨンに対して

「その姿に脅威を感じる人がいる 方法が間違っている」と答えます。

それでもハヨンは被害者を思い出し焦りを感じるのですね。

ヨンスはそんな彼に「犯人に成り切るよりもっと自分を大事にしろ」と伝えるのです。

ですがハヨンの心は面談する犯人たちの異常性に徐々に壊れそうになって行くのです。

ある日運転中ハヨンは抑えきれない感情にアクセルを踏み込みました。

猛スピードで走り抜け事故を起こしてしまったのです。

大手術の末リハビリが必要な程回復には時間と労力を要しました。

そして入院中彼は「もう職場には戻らない・・」という決心をするのです。


地に足が着いているドラマだったなぁという印象を受けました。

内容がプロファイリング中心なので犯人の残酷な表現がありましたね。

面談でその言葉を聞く時のハヨンとヨンスは時に吐き気を感じ 時に激しい怒りを覚えずにはいられない状態でしたね。

重く暗いシーンが多いのですが次が気になる展開でかなり見ごたえを感じました。

ヨンスとハヨンの会話の中で

「怪物は生まれつきなのか 出来上がるのか」

という台詞がありました。

犯人たちとの面談で家庭環境や幼少期の苦しい体験 両親・人間関係が少なからず歪んだ心の形成に影響を与えているのかなと考えさせられるひとつにもなっていましたね。

ただそこには彼らに苦痛を強いられ未来を奪われた被害者がいる事にいつも心を向けるハヨンの姿がありましたね。

最後まで読んでいただきありがとうございました♪

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