韓国ドラマ「マザー~無償の愛~」を観て
2018年
配信全16話(1話約63分)
「簡単あらすじ」
大学の鳥類研究員カン・スジンは臨時教員として短期間小学校で教鞭に就いた。
そこでキム・ヘナという小学一年の女の子と出会う。
ヘナは同級生からいやがらせを受けていた。
理由は汚いからだというのだ。
同僚の教師はヘナの体に多数の痣がある事や栄養失調で倒れた事もあり虐待を疑っていた。
学校を休んだヘナを心配した教師はスジンを伴いヘナの家を訪れた。
ヘナは耳にケガを負っていた。
野球のボールがぶつかったと説明するが教師は信じていない。
痣の事もヘナ自身よく転ぶから出来たと言う。そして直後教師の目の前で転んで見せた。
スジンが家の方に目を向けるとそこには外の様子を見ている男の姿があった。
学校では教師がどれ程虐待を疑いヘナを親から引き離すべきだと主張しても 親権を無視しての調査は出来ないとし 警察に連絡して家庭訪問が今できる対応だと言われる。
ある日 寒い夜に薄着で外にいたヘナを偶然見かけたスジンは食事をさせた。
その後ヘナの忘れ物を届けに出向いたが家の前にあるごみ袋に違和感を覚えた。
急いで開けるとそこには他のゴミの中からゆっくりと顔を上げるヘナの姿があったのだ。
胸を締め付けられたスジンは彼女を連れ帰り虐待の証拠となる数多くの体に残された痣や傷跡の写真を撮った。
それはあまりにも惨く涙をこらえながら行われた。
感想
ヘナは母親と同居の男から日常的に暴力を受けていたのです。
その男は過去にも付き合っていた女性の子供をふたり死なせていました。
泣くからうるさい・汚いという理由で殺害していたのです。
部屋の中でのヘナはキャリーバッグの中で寝ていました。
母親は男がいなければ生きていけないと言い だからヘナはいい子でいて欲しいと言うのです。
彼を怒らせたくないと。
その男もヘナに対して泣いたら何をするか分からないと脅すのですね。
それは死を意味するのでした。
ヘナはどんなに泣きたくても歯を食いしばって涙をこらえて見せたのです。
そんな少女にふたりは虐待を繰り返し母親はゴミ袋にヘナを押し込み家の外に出し そして自分たちは映画を観に出掛けたのでした。
スジンはその夜ヘナの家の前でゴミ袋を見つけたのです。
スジンはヘナと海に来ていました。
虐待されていた事を話し出すヘナの言葉を録音したのです。
そしてヘナはスジンに訊ねました。
「ママには子供がいなければだめ?」
「ママが私をゴミに出した」
スジンはいたたまれなくなりヘナを抱きしめこう言いました。
「今からあなたがママを棄てるのよ。出来る?」と。
スジンは鳥類研究所が近く閉鎖になる事を受けアイスランドへ行く予定でした。
そこにヘナも連れて行く決心をしたのです。
しかしあの母親の許可をもらう気はなかったのですね。
ヘナを二度とあの家に帰したくなかったのです。
そこでふたりは方法を考え実行に移すのです。
それは ヘナを失踪させる事だったのです。
雪が舞う日 テトラポットの上で海を眺めながら佇む少女に声を掛けた人。
寒いし危ないから家に帰りなさいと。
少女は両腕を広げ羽のように上下に動かす仕草を見せました。
気になりながらもその場を後にした男性でしたが再び確認に出向いたのです。
しかしそこに少女の姿はありませんでした。
警察の捜索が始まりました。
少女が居た場所には使用していたメモ帳と片方の靴があり 更に波打ち際に浮かぶ少女が背負っていたリュックが発見されたのです。
目撃者の証言もあり海に転落したのではないかという方向へ流れたのです。
押収されたリュックにはキム・ヘナの名前が確認されたのです。
警察は海への転落と同時に誘拐・失踪も視野に入れての捜索でした。
リュックをヘナの物であると確認した母親でしたが 刑事の誘拐の線もあるので公開捜査をしたいという言葉に対し彼女は拒否をしたのです。
親ならどんな事をしてでも子供を探したいものなのにこの母は娘の顔写真を提出する事を拒むのでした。
そこに現れたのがヘナの虐待を訴えていた教師です。
そしてあの母親と同居の男を調べて欲しいと刑事に伝えたのです。
ヘナの母親と男は色々と探られる事に不安を覚え口裏を合わせるのですね。
そしてヘナが死んでいてくれた方がいいと口に出すのでした。
スジンとヘナはバスで移動中こんな会話をしていました。
名前を変えようと。
ヘナの希望でユンボクになりました。
スジンは自分の事をお母さんと呼んでと言いましたが 戸惑うヘナに
「名前を変えてもすぐにユンボクにはなれないでしょ」
「私も少しずつゆっくり慣れて行っていつか本当のお母さんになれないかしら?」と
ヘナは一生懸命考え「もう少し後で呼んでもいい?」と答えたのです。
笑顔で頷くスジンでした。
アイスランドに渡る為にはパスポートが必要でしたが ヘナの正式な手続きが出来ないスジンはバスの中で出会った女性にお金を出せば偽造してくれる闇業者がいると教えられ やむなく大金を渡しその事務所へ出向いたのですが 結局騙されてしまうのですね。
他の手段を模索するスジンです。
警察は母親と男の虐待を疑い調査をしていました。
スジンは自分の計画をあの教師に打ち明けていたのです。
失踪直前に手紙とヘナの体の痣の写真・ヘナが母親と男からの暴力を受けていた事を語った音声を送っていたのです。
そして~自分が誘拐犯になり追われる事よりあのふたりの元へヘナを戻す事の方が心配だ~と書き添えていたのです。
ヘナを連れて出国する事も記したのですね。
但しこの手紙を読みどうするかの判断はあなたに任せると付け加えたのです。
やがて手紙を受け取った教師はスジンに協力する事にしたのです。
ですが二人の前途は多難でした。
母親と同居している男はあの失踪の日ヘナとスジンを偶然見ていたのでした。
ヘナは生きていると確信を持ちふたりの行方を探すのです。
男の目的はひとつだったのです。
スジンの周りが慌ただしくなるのです。
彼女は6歳の時施設の前に繋がれていた所 を助けられ8歳の時に養子縁組されたのです。
彼女の養母となったのは女優でした。
とても大切に育てられたのですがその養母がガンに罹り余命宣告を受けていたのです。
スジンは大学卒業し10年間家を出たままの状態だったのですね。
養母は彼女を探していたのです。
また昔からある理髪店の前を通った時 ヘナが髪を切りたいと言い 店に入ったスジンでした。
女性がひとりで営業していたその店はスジンが高校生の時からあり 懐かしい気持ちが起きたのですね。
ですが店主の女性は小指がないと噂になっていた事もあったのです。
更に殺人を犯した過去がある事も聞いていたスジンでした。
ヘナはその店主と仲良くなり小指のおばさんと呼ぶようになるのです。
その女性はその後スジンたちを手助けしてくれるのですが 同時に辛く苦しい事情も隠されていたのですね。
スジンには自分を棄てた実母と育ててくれた養母の他に母と呼べるもうひとりの女性がいました。
養護施設の前に置き去りにされた時に助けてくれた施設の母です。
彼女により救われた命と心だったのですね。
無謀な方法と言われてもヘナを救いたいと切実に願う思いは スジンの過去が動かした結果なのかもしれませんね。
スジンとヘナはなかなか出国するまでは行かない状態が続くのですね。
養母との再会を果たしますがヘナの事は秘密にしていたのです。
しかし新聞記者をしている義妹によりヘナの存在を気付かれてしまい 養母の耳に入ってしまうのです。
またヘナの母親にも見つかってしまい娘を連れ戻そうとしますが ヘナが自分の意思を伝えるのです。
ですがあの男の追跡があり遂にヘナが連れ去られてしまいました。
スジンは幼児誘拐犯として指名手配されもう逃げ場を失うのです。
遂にスジンとヘナが引き離される日が訪れるのですが このシーンは本気で泣けましたね。
必死でお母さんと叫ぶヘナとユンボク(ヘナ)と泣き叫び続けるスジンの姿は辛かったですね。
一緒に逃げていた時間が本当にふたりを親子にしていたのですね。
しっかりとスジンの想いを受け止めていたヘナだったのです。
ヘナがこんな言葉を言っていたのです。
「すごくしあわせで涙が出てくる」と。
これは日本のドラマのリメイクだそうですね。
いいドラマでした☆
最後まで読んでいただきありがとうございました♪