韓国ドラマ「耳打ち~愛の言葉」を観て
2017年韓国放映 全17話
瞬間最高視聴率20.3%を記録
「簡単あらすじ」
判事のイ・ドンジュンは真実に目を向け正義を貫き判決を下していくその姿勢に「信念の判事」と呼ばれていた。
しかしある殺人事件をきっかけに彼は巨大な組織と権力にその信念を曲げなければならない事態に陥っていく。
そしてその事件の容疑者として逮捕されたのが警察官シン・ヨンジュの父親だった。
彼女は父の裁判を担当する判事が「信念の判事」と呼ばれるイ・ドンジュンだと知り彼に無実を訴えるが、判決の日父に下されたのは懲役刑だった。
その日からシン・ヨンジュは父の冤罪を証明するために動き出しイ・ドンジュンに近づいていく。
一方ドンジュンは法を巧みに操る人間により判事の再任拒否に遭う。
無実を信じる娘と有罪を言い渡した元判事のふたりの攻防が始まりやがてその周りで巨大な陰謀が蠢き出す・・・・
真実はどこにあるのか
ふたりの行く先にあるものは・・・
そしてふたりの関係は・・・
感想
すごく面白いドラマでした。
私は動画配信(全22話)で観たのですが全編に渡り緊張感がすごかった!
瞬きすると字幕はもう次の段階に入っていて何度も巻き戻し字幕を呼んでは進むという事を繰り返していました。
笑顔になるシーンは本当に最後だけといってもいいくらいです。
法で相手を追い詰め法を駆使してその矢を避ける。
まさしく法曹界で生きる人間たちの激しい攻防戦でした。
舞台となった弁護士800名を要する巨大法律事務所「テベク」の主(あるじ)の人脈の凄さには目を見張るものがありました。
そして相手より先に手を考え人を動かす。
「テベク」の主の座に居る人物の芯の怖さが溢れています。
人の弱みを握り全てを奪いそして・・手を差し伸べる・・
そうやって懐柔されていく人間の多さに驚きます。
このドラマではイ・ドンジュン(元判事)の母親が優しく上品で唯一癒される人物だったと思います。
母親の誕生日に息子と二人で食事中に語るセリフには涙が出ました。
真実を捻じ曲げられる憤りと 曲がった方向に進まざる得ない弱さが主人公達にありその中で生きるためには人との対立もありますが 自分自身との闘いでもあったと思います。
また、このドラマには2つの恋愛もありましたが対照的で 真実を求めるために手を取り合うふたりと 真実を隠蔽するために背中合わせになるふたりがいます。
後者は自分たちが招いた結果という事実もあるけれど、ふたりの愛は本物だったとそう感じさせるものがありました。
愛すればこそ敵になった時の憎しみはその愛を上回るのかと思う程苦しい展開がありました。
このドラマを盛り上げたのはもうひとつ 音楽の効果です。
終始緊迫感溢れる展開と観る者の目を釘付けにしたのは まるで波が押し寄せてくるかの様なBGM。
気持ちを大いに煽られました。
まさに効果音でした。
元判事役のイ・サンユンさんと警察官役のイ・ボヨンさんは本当に良かったです。
そして最後まで戦うことになった弁護士役のクウォン・ユルさんとテベクの主(あるじ)役キム・ガプスさんの演技が素晴らしかったと思います。
キム・ガプスさんの笑顔の奥にある不気味な策士的視線は怖ささえ感じました。
クオン・ユルさんは迫真の演技で最後の切羽詰まった表情には引き込まれました。
耳打ちは相手を不安にさせる。
愛の言葉よりも敵になる人物に耳元で囁かれる事がより緊張感を増す。
そんなドラマだったと思います。
これは本当に見ごたえありました。
しつこいようですが面白かったです。
主なキャスト
- イ・ボヨン (シン・ヨンジュ)
- イ・サンユン(イ・ドンジュン)
- クォン・ユル(カン・ジョンイル)
- キム・ガプス(チェ・イルファン)
- パク・セヨン(チェ・スヨン)
- キム・チャンワン(イ・ホボム)
- カン・シンル(シン・チャンホ)
- キム・ホンバ(カン・ユテク)
( )内は役名です。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪