韓国ドラマ「嘘の嘘」を観て
2020年
配信全16話(1話 約64分)
「簡単あらすじ」
D.Oコスメの長男で副社長の妻であるチ・ウンスは夫殺害の罪で逮捕された。
無実を訴えるも退かれ懲役10年の刑を言い渡された。
ウンスのお腹には夫との子供がいたが刑務所内で娘を出産する事になった。
ウンスが逮捕された時 彼女の手には血のついたナイフが握られていた。
夫の傍で気を失い倒れていた所を発見されたのだった。
しかしウンスは夫を殺していないと主張した。証人も見つけたが控訴審の際その人は裁判所へ来る事はなく姿を消してしまった。
結局控訴は棄却され上告せず刑が確定した。
刑務所では 出産後1年6ヶ月は母親の元で育てられるがその後は子供を手放さなくてはならない決まりだった。
ウンスの姑でD.Oコスメの会長であるキム・ホランはウンスと面会し孫である娘を引き取ると言ってきた。
殺人者の母親と居るよりD.Oグループの後継者として育てられた方が孫のためだと言う。
ウンスはこの姑が信じられず一旦は断ったが ある日娘が喘息を起こし原因は刑務所内の環境であると医師に言われた事で娘を姑に預ける決断をした。
大事に育てると告げる姑だった。
またウンスは無実を訴えひとりの男性に手紙を送っていた。
テレビAチャンネル社会部の記者をしているカン・ジミンだ。
彼も手紙を読み 直接話を聞きたいと面会を申し出たが何故か断られてしまう。
何度かそんなやりとりが続いたが 結局ふたりが会う事はなかった。
そうして10年後刑を終えたウンスは娘に会いたい想いを抑えられず それまで送られてきていた成長した娘の写真を手がかりに通学路で待っていた。
しかし その写真に写っていた子供は自分の娘では無い事が分かる。
ウンスは不安に駆られ姑の元を尋ねる。
しかしそこに娘の姿は無かった。
感想
無実を訴えカン・ジミンに何通も手紙を送っていたウンスでしたが 彼の手元に届いたのは最初だけでその大半はウンスの元に返送されていたのです。
ジミンも面会を何度か申し込んでいましたが刑務官からはウンスがそれを断っていたと聞かされていたのです。
ジミンが冤罪を疑ったのは殺害された夫の刺し傷が何箇所もあり しかも肋骨が折れる程強い力で刺していた事でした。
小柄で華奢な女性にそんな力があるだろうかと疑問を感じたのですね。
その為 一度会って話を聞きたいと思っていたのですが ウンスの事件を嗅ぎ回る記者がいると姑の耳に入り彼は突然海外へ派遣されてしまうのです。
姑はひとりの記者を自由に操れてしまう程社会的に強い影響力を持っていたのです。
息子が嫁に殺されたのですから嫁が無実を叫んでも信じられるはずもなく心から憎しみを抱いていたのです。
ウンスに対しての姑の恨みは凄まじかったですね。
ですが執拗にウンスが犯人だと決め付ける姑に違和感もありました。
真実など息子が殺されたという事以外何もないのだという感情を前面に押し出していましたね。
ウンスに対しての恨みは深い様に見えるのですが・・・
その姿の裏で何故かウンスをあの記者に会わせない様に刑務官に手を回したり ウンスの控訴審に証人として出席するはずだった看護師を欠席させたりという工作をしていたのです。
看護師は逮捕されたウンスの腕に残っていた暴行の痕を見て察したのです。
そこで控訴審において日常的に夫の暴力行為があった事を証言する予定だったのですね。
しかし姑(D.Oコスメ会長)に言いくるめられた看護師は姿を消したのです。
会長のホランにはどうしても隠し通さなければならない真実があったのです。
ウンスは娘を手放し生きる気力が無くなりました。
同部屋の受刑者と喧嘩をして独房に入れられた彼女は自殺を図りました。
しかし失敗に終わり絶望の中に置かれてしまいます。
そんな中娘の成長していく姿を写真に収めウンスの元へ送ってくれた人がいました。
ウンスは娘に会う事だけを生きる望みとして抱き刑を全うしたのです。
出所後は直ぐに娘が通う学校の外で写真と照らし合わせながら同学の女の子を見ていました。
そしてついに見つけたのです。
写真のその子を。
しかしその子は母親に呼ばれウンスの目の前を通り過ぎて行きました。
その母親とは娘を預けた姑ではなかったのです。
ウンスは大きな不安を覚え姑の元へ向かったのですね。
姑は彼女の姿を見てどこか余裕のある笑みを浮かべこう言ったのです。
孫はここにはいないと。
あの写真の子は家政婦さんの娘だと言ったのです。
大事に育てると言った言葉は嘘だったのかと言い寄るウンスに対して 姑は言いました。
「大事な息子を奪われ私の花畑をあなたに壊された。だから私もあなたの大事な花畑を壊す事にした」と。
ウンスの「娘はどこにいる!」という激しい問い詰めに姑の放った言葉はこうでした。
「あなたも私も届かないところ」と。
息子の復習の為に生後間もない子を秘書に「始末」する様命令したのでした。
記者のカン・ジミンは妻の不倫が原因で離婚しひとり娘を育てていました。
とても賢い子で少し過保護な父親の対応にも その気持ちを汲むような 父親が落胆しない様な言葉を掛けるのですね。
ジミンには娘との生活が全てで 受刑中だったウンスが無実を訴えていた事もその事件を調べていた事も10年という時間の中で いつしか記憶から遠のいていたのです。
しかしふたりは出会っていたのです。
ウンスが写真の子を追いかけて危なく車に接触しそうな所を助けたのがジミンだったのです。
ウンスは我が子と信じて会う事をたったひとつの夢として生きてきたのにその想いが砕かれた日でしたね。
ジミンはその日学校帰りの娘を迎えに出かけていたのです。
ただ面識の無いふたりでしたから気付くはずも無かったのですね。
ジミンの娘の名前はウジュ。11歳でした。
ウンスの娘と同じ年齢だったのです。
ウンスは姑に娘はもういないと言われても懸命に探しましたね。
そうして辿り着いた先は姑の秘書だった男性でした。
娘の行方を捜していると伝えると最初は知らない・いないというばかりの返答でしたがやがてウンスの母親としての強い愛情を感じ取り事実を教えたのです。
その男性は姑に対しては孫娘は海に捨てたと伝えていたのですが 実は知人の養児園に預けていたのでした。
そしてある夫婦がその子を養子に迎えたのでした。
ウンスはその子を一目見たくて居場所を尋ね 姿を見ればもっと近くへと思い 近づけば触れたくなりいつしか目が離せなくなりまるで不審者のように影に隠れて見守るようになっていくのです。
やがてその子の名前が分かりました。
ウジュというのです。
あの記者の娘だったのです。
そしてもうひとつウンスは知りました。
ウジュには母親がいないという事です。
その事がウンスが娘の近くに居たいという強い気持ちに更なる火を点けたのです。
彼女は父親のカン・ジミンに近づき妻になる事を考えたのです。
それはウジュの母親になれる事。
その為ならどんな事でもする。
その思いが強い執着心に変わって行くのです。
娘に実母だと名乗らなくてもいい 傍に居たいというウンスの熱望がやがてはやさしい人を傷つけてしまう事になるのですね。
偶然を装いジミンに近づき娘に近づき どんどん入り込んで行くウンスでした。
その度重なる偶然の出会いに不思議な感覚を覚えたジミンでしたが ある日ウンスから好きだと告白されました。
徐々にウンスを大切な人として接して行く様になり また彼女に親しみを覚えて好きになって行く娘のウジュ。
ですが幸せな時は長くは続きませんでしたね。ジミンはウンスの真の目的を知る事となるのです。
彼女がついていた嘘にショックを受けるジミンでした。
そして姑(会長)にもまた大きな嘘がありました。
ウンスが無実を訴えていた夫殺害の背景もやはり姑が関わっていた事が明るみになっていくのです。
ウンスが娘を手放す日 記念にと子供を抱いて写真を撮るのですが その時ウンスはマフラーを要求したのです。
それは一目で受刑者だと分かる胸に番号が付いた上着を着ていたからでしたね。
マフラーでその番号を隠したのです。
そして悲しい笑顔で思い出を残したのです。
重た目のドラマでしたが面白かったです☆
最後まで読んでいただきありがとうございました。