韓国ドラマ「優しい男」を観て

2012年
配信全20話(1話約62分)
「簡単あらすじ」
医大生のカン・マルは恋人ハン・ジュナの犯した罪を自らが被り服役した。
出所後偶然再会したジュナは大手テサングループ会長の愛人になり子供もいた。
同時に出会ったのがその会長の一人娘ソ・ウンギだった。
マルは自分を遠ざける為お金を渡してきたジュナに怒りを覚え 娘のウンギに近付く。
しかしウンギは彼に対して本気になりマルも次第に惹かれていく。
ジュナは彼の意図を知っていた為ウンギに忠告するが継母を嫌う彼女には聞く耳は無かった。
その後病気だった会長が死にその第一後継者のウンギだったが交通事故を起こしてしまう。
更に彼女が衝突した車の運転手はマルだった。
病院から抜け出したウンギは行方不明になりテサングループ会長の座にはジュナが座っていた。
一年後マルとウンギは再会したが彼女は記憶を失くしていた。
感想
カン・マルは病気の妹と友人の3人で暮らしていました。
彼自身はとても優秀で将来は天才医師になると教授も期待していたのです。
ある日 妹の具合が悪くすぐに病院へ連れて行かなければならない状態になったのですね。
しかしその時ハン・ジェヒから助けを求める電話が入ったのです。
妹を病院へ連れた後で向かうと応えても あまりにも切羽詰まった悲痛な声に マルは妹より恋人を優先させてしまったのです。
そして指定の場所に着くとそこには怯えているジェヒと頭を打って倒れている男性の姿がありました。
男性は死亡していました。
ジェヒの説明を聞き過失致死に充だろうからと自首を勧めたマルでしたが 彼女は報道記者になる夢が叶わなくなると悲観するのです。
近くでジェヒの努力を見て来たマルにとってその気持ちはよく理解出来たのですね。
でもジェヒは自首を決意した様に電話を掛けたのですが その瞬間マルが遮ったのです。
そして自分が出頭すると告げたのです。
ジェヒの痕跡を消し彼女を逃がし妹を友人に託して警察へ電話を掛けたマルでした。
過失致死で5年の刑を受けたのです。
大学は除籍になりました。

刑期を終え出所したマルの人生は一転しました。
バーテンダーをしながら身体を売りお金を手にしていたのです。
妹の治療費を稼ぐためでした。
受刑中ジェヒは最初の頃は面会に訪れていたのですが それも徐々に回数が減りやがて顔を見せなくなっていたのです。
身代わりになってから6年後。
ジェヒとマルそしてウンギは日本からの帰国途中同じ機内にいたのです。
ウンギが倒れ意識を失っている状態に 元医学生だったマルが応急手当をする事になったのですが その場にウンギの父親の愛人ジェヒも居たのです。
ジェヒとマルはそこで顔を合わせかなり動揺を見せるのですが ウンギの手当てを無事に終え帰国の途に着きました。
マルはジェヒが大手グループ会長の愛人になっていた事子供もいる事を知ったのです。
後日ジェヒは留守中のマルの家に出向き大金を置いて行ったのです。
伝言として自分の事は忘れて欲しいと残して。
マルは受け取る気は無く後日返還したのです。
ジェヒの行動は彼女を嫌うウンギに怪しまれ大金の使途を探られたのです。
説明を求められたジェヒはマルに脅されたと嘘を付いたのです。
そうして通報されマルとジェヒは再び警察で会う事になったのです。
マルは一貫して黙秘を貫いたのですがジェヒが事実を打ち明ける事はありませんでした。
マルが口を開いたのはジェヒに対しての問い掛けでした。
「あなたのいる世界はどれ程立派なのですか 何もしていない人間に罪を擦り付け頭をさげさせるその世界は」
ジェヒは答えました。
「説明しても分かるの?どれだけ煌びやかでまぶしい世界か あなたなんかに」と。
その時マルはジェヒに対しての憎しみが沸き上がるのでした。
彼は出所後ジェヒに関わることなく静かに離れるつもりでいたのですね。
ですがジェヒは自分の今の暮らしや地位を守る為 過去に後ろめたさを感じるマルの存在を恐れていたのです。
マルはそんな彼女を今いる世界から底辺まで引きずり下ろす事を誓うのです。
その方法として会長の一人娘ソ・ウンギに近付くのです。

ウンギは対人関係を築く事もせず 友人は無く高慢でプライドが高くファッションや化粧にも興味が無く 買い物もせず休日を過ごす唯一の趣味はオフロードバイクでした。
調べ上げたマルはその日彼女の走路へ自分もバイクで向かいふたりは出会うのです。
バイクを滑らせたウンギが崖下に落ちそれを助けたマルはケガをして病院へ運ばれたのです。
その出来事がありその後 母親と暮らすと言って家を出た妹を連れ戻す為に車を走らせたのですが 助手席にはウンギが乗っていたのです。
彼を訪ねた時に成り行きで同乗する事になったのですね。
ふたりが接近したのはウンギが理事を務めている父の会社で 母との思い出の土地を売却する話が出た時でした。
会長である父親は売却先との契約にジェヒを指名したのです。
亡き母とのその場所をどうしても守りたいウンギは窮地に追い込まれるのですが そんな彼女を救ったのはマルだったのです。
彼の力を借りてなんとか売却せずに済んだのですが会社には大きな損害を与えてしまったのです。
ですがその日からふたりは急接近しウンギの心はマルで埋め尽くされる様になるのです。
そのふたりの邪魔をする様に立ちはだかるのがジェヒでした。
ウンギに対してマルには近づかない方がいいと忠告しますが無駄でした。
しかしウンギは知るのです。
マルとジェヒの関係と彼の犯罪歴 そして彼が自分に近付いた理由を。
それでもマルへの思いを諦められないウンギはその気持ちを率直に彼にぶつけるのです。
マルも利用しようと近づきはしましたが徐々にウンギに惹かれていたのですね。
ふたりは旅行を計画していましたがマルとジェヒの会話を聴いてしまったウンギはひとりでその場所へ行ったのです。
ウンギに聴かれた事に気付きマルもその後を追いました。
そうしてマルは彼女の質問に答えたのです。
「近づいたのはハン・ジェヒを手に入れるため」だと。
「俺が愛している人はジェヒだ」と。
ウンギはこれまで自分に見せてくれた優しさもウソだったのかと聞きますが 「そうだ・・」と応えるマルです。
ウンギは大きな失望を感じ車を発進させたのです。
マルは敢えて突き放したのですね。

運転中に父親の死の報せを受けたウンギでした。
彼女の心はマルの本心と父の死を受け壊れかけていた時 車をUターンさせたのです。
対向車の中にマルを見て彼女は反対車線に車を走らせました。
マルも正面から来る車を運転するウンギに気付いたのです。
しかしふたりは避ける事はせずそのまま正面衝突したのです。
会長の死後テサングループの頂点にはジェヒが座っていました。
ウンギは事故後姿を消していたのです。
行方が分からず1年が経過していました。
マルは人生を捨てた様に人を騙しお金を手にするという生活だったのです。
心が荒んだ様なマルの耳に聞き覚えのある声が入ってきました。
「カン・マル・・」と呟きながら子供達と一緒に壁に字を書く人。
驚いて立ち止まり振り返るとそこにはソ・ウンギの姿があったのです。
彼女はマルを見てカメラを取り出し以前ふたりで撮った写真を見ました。
自分は事故に遭い記憶を失くしている事 自分の名前も分からずソ・ウンギだと教えられた事 等マルに話したのです。
そしてカメラに映っている人がカン・マルという名前であると教えられ 恋人同士の様なショットにきっと自分とマルは愛し合っていたのだろうと思っていたのです。
その事を正直に打ち明け改めて自分たちはどの様な仲だったのかと訊ねたのですね。
しかしマルは全てを否定し冷たく突き放すのです。
彼は心の中で呟きました。
「決心して手放したのに・・また現れるとは・・」と。

記憶を失くしたウンギは強気の性格だった以前とは別人の様になっていましたね。
ジェヒは義理の仲とは言え行方不明のウンギの事は気に掛けていたのですが それは会長の後継者として戻って来られては自分が不利になるからだったのですね。
しかしウンギの居場所が分かり動揺するも歓迎の気持ちを表したのです。
ウンギはまだ記憶が戻らずにいたのですが 時折フラッシュバックする映像に悩まされていたのです。
ですがマルの協力の元仕事に復帰する事を決めました。
記憶を失くしている事は伏せられ 受け答えは得意の暗記に頼りかなり用意周到に予習をして臨んだのです。
しかしそれもジェヒや秘書達を長くは欺けず知られる事になったのです。
そんな状態で理事を続けることの是非を問われますが その窮地を救ったのはやはりマルだったのです。
そうして正式に復帰となりその公表の場ではカン・マルが紹介されたのです。
ウンギの婚約者としてでした。

ジェヒは危機感を覚えて行くのです。
しかもウンギの隣にはいつもマルがいる事にも。
彼女は自分から捨てたマルに対して未練を持ち続けていたのですね。
ですがマルはウンギを狙う者達から彼女を守る決心をして常に傍にいる事にしたのです。
次第に彼女との生活に幸せを感じて行くのですね。
そしてまたいつか記憶を取り戻した時 ウンギが戻れる場所を作ろうとしていました。
それは父親の会社を継ぐ事です。
今はジェヒが座っているその場所を本来の持ち主ウンギに返す事。
しかしそれはマルがウンギを傷付けた事も同時に思い出すという事なのです。
マルはその全てを受け入れウンギの前から消える覚悟でいたのですね。
実はマルには大きな秘密があったのです。
友人だけが知る秘密でした。
あの事故により脳に損傷を受けすぐにでも手術の必要があったのです。
また損傷個所を手術しても記憶を失う危険性もあると説明を受けていたのです。
しかし彼にとって一番大切な事はウンギを守る事だったのです。
そうしてソ・ウンギに全ての記憶が戻る日が訪れたのです。

マルはウンギの記憶が戻った事を知りましたね。
そして彼の決断はハン・ジェヒの傍にいる事でした。
それはジェヒが人を傷つけるのは今の自分自身を守る為でしたが そうさせてしまったのは自分(マル)の責任だと気付いたのです。
昔 彼女の犯した罪を償わせる事をさせず自分が敢えて身代わりになった事で 彼女は善悪の判断が出来なくなってしまった。
現在裏金工作等の不正にも手を染めているジェヒを止めるのは 自分だとそう判断したのですね。
マルはジェヒに言いました。
「警察へ行って自ら全て話すんだ。僕はいつまでも待ってる」と
ですがこうも言いました。
「ただ 僕に愛を求めないでくれ 君を愛せるか分からない ただ側に居る」と。
その言葉でジェヒは彼の本心を知るのですね。
「抜け殻のあなたはいらない」と応えたのです。
そうして自ら出頭したのです。
後日 マルは倒れたのです。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
